【うるおいを逃がさない】 試してみたい しっとり肌が続く基本ケア

「毎日のスキンケアで、しっとりした美しい肌になって、ふだん付き合っている人たちに会いたい。
・・・でも、自分の肌に合うケアが見つからないし、わたしにはムリかも・・・」
そんなふうに思っているあなたに、
自然由来の美容成分を豊富に含んでいる素材を使った、
肌が必要としているスキンケアをお伝えします。
今回はいつまでもしっとり肌がつづく秘密の紹介です。
白い肌は千年前から美しさのステータス
日本人が白い肌は美しいという美意識を持つようになったのは、1400年前の飛鳥時代のころ。
千年前のラブストーリー源氏物語が生まれる平安時代には定着していました。
江戸時代になると「色の白いは七難隠す」と言われるようになり、大衆文化の中にも白い肌は美しいという美意識が定着するようになります。
その中で洗顔料として身近になっていたのが、米ぬかです。
主にぬか袋が使われていたのですが、使い捨てにできる手軽さと、価格も手ごろなのもあり、銭湯の文化が普及していた江戸の町では庶民の習慣になっていました。
米ぬかをつかった美容法
いくつかある米ぬかをつかったお手入れの中でも、はじめやすい方法です。
良質の米ぬかを準備できたら、お手入れの半分以上は成功しています!!
※米ぬかを選ぶ際の注意点
米ぬかは残留農薬が最も蓄積されている場所でもあるので、製品の購入を考える際におさえておきたいポイントがあります。
- 無農薬栽培を何年続けているか。
- 有機栽培なら、どんな肥料を使用しているか。
- 肥料に化学物質が含まれていないか。
- 放射性物質の検出結果を公表しているか。
- 1~4の項目を公表していない場合は、問い合わせる。
- 返答はあなたが納得できる内容か。
妥協する必要はないので、これらのチェックポイントで納得できる製品を選びましょう。
【その1】米ぬかで洗顔する
準備するもの
・米ぬか
・メイクはあらかじめ落としておきます。
・顔をぬらして、スプーン1~2杯分の米ぬかを手に取ったら、水かぬるま湯を適量加えます。
・ペーストができたら、いつもの洗顔の要領で顔に伸ばして、やさしくマッサージします。
※スクラブのようになるので、ゴシゴシ洗いはしないほうが良いです。
これだけで、古い角質が取れてお肌がつるつるになります。
肌が乾燥気味で刺激が気になる方は、週1~2回からはじめてみてください。
【その2】ぬか袋を使う
準備するもの
・米ぬか+布製の袋
米ぬかを肌に直接当てない方法です。
袋の中に適量の米ぬかを入れて、口をひもなどで縛ります。
袋がない場合は、木綿の布か、ハンカチも使えますよ。
洗顔に使う場合は、ぬか袋をお湯に浸します。
ぬかが染み出てお湯が白くなったら、袋を顔にやさしく押し当てます。
さらっとした肌触りが心地良いですよ。
肌が弱いと感じる人には、米ぬか洗顔よりも、肌にやさしい方法になります。
入浴剤にする
米ぬか特有の匂いがあるので、家族がオッケーしたら試してみてください。
・・・日頃から米ぬかを食べたり、食卓にぬか漬けをあげたりして、家族が米ぬかの匂いに好感を持ってくれるようにするのもいいかもしれません。
使い方は、
- 洗顔と同じように、袋や布に米ぬかを入れて口を縛ります。
- 袋を浴槽に入れてモミモミします。
- 浴槽に浸かりながら身体を洗うようにマッサージします。
米ぬかはアルカリ性なので汚れをよく落としてくれます。
お肌をせっけんで洗ったようなスベスベになって気持ちいいので、ぜひ試してみてください。
※一度使った米ぬかは捨てます。
【その3】米ぬかパック
米ぬかだけでもパックできるのですが、特有のざらざらした感じが気になる方は肌に良いものを加えてみてください。
つくり方と材料
- 米ぬか+はちみつ
- 米ぬか+豆乳ヨーグルト
- 米ぬか+緑茶
- 米ぬか+酒粕
などがあるので、
好みのものにぬるま湯か水を適量加えます。
小麦粉を加える方法も一般的です。
割合は、米ぬか3:加えるもの1からはじめて、自分の肌に合ったペーストをつくってください。
パックの方法
5~10分くらいパックしたら、ぬるま湯で流します。
米ぬかパックは週に1~2回でも肌の調子に変化が表れるので、あなたの肌に合った回数を見つけてください。
注意点
米ぬかパックに加えるものも、選ぶ基準は米ぬかと同じように、安全で安心できるものが良いですね。
米ぬかでお手入れすると、どうして美肌になるの?
米ぬかは美肌成分の宝庫!!
肌に好影響を及ぼす栄養成分は、
セラミドをはじめ
- γ-オリザノール
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ナイアシン
- ビオチン
- ビタミンE
- リン
- 亜鉛
- カリウム
などが含まれています。
米ぬかには、どうしてこんなに多くの栄養成分が含まれているの?
米ぬかとは、お米の表面を覆っている皮や胚芽の部分で、精米するときに出るものです。
お米の栄養成分の多くが、皮や胚芽の部分に含まれています。
米ぬかに残された栄養成分はお米の約9割!!
白米は、残されているのは2割弱の栄養成分・・・
こんなに豊富な栄養素を含んでいるのに捨てていたなんて・・・
米ぬかはスキンケアの主役になれるんです!!
それら栄養成分が、お肌にとってどんなふうに役に立つのかを、かんたんにまとめてみました。
米ぬかに含まれている栄養成分は、どんなふうに美肌の役に立つの?
セラミド
保湿成分の中でも有名なセラミド。
肌の表皮の角質層で、細胞と細胞の中でスポンジのように水分を蓄えて保湿するはたらきと、細胞と細胞の間を埋めるはたらき( 細胞間脂質)です。
2つの働きで、外部の刺激から肌を守ります。
γ-オリザノール(ガンマ-オリザノール)
米の胚芽や米ぬかに多いポリフェノールの一種です。
紫外線を吸収する働きがあり、メラニンの生成を抑えるほか、抗酸化も特徴のひとつです。
さらに、血管を広げて血行を良くします。
ビタミンB1
「疲労回復の特効薬」とも言われています。
皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。
そのほかにも、糖質を分解して吸収するので、糖質からエネルギーを作り出す働きがあります。
日本で「脚気(かっけ)」といわれる体調不良になる症状が多く出た時期が何度かあります。
江戸時代には武士や町人の間で白米を食べる習慣が広まり、武士や町人に脚気(かっけ)が流行しました。
参勤交代などで江戸に滞在すると脚気になることが多く、江戸から離れると症状が回復する傾向に向かうことから「江戸わずらい」と呼ばれました。
明治以降は日本に西洋食が入りだし、戦後は劣悪なジャンクフード広がったために、日本人のビタミンB1摂取量が減少し続けています。
意識して摂り入れる必要があるビタミンのひとつです。
ビタミンB2
糖質、脂質、たんぱく質を体内でエネルギーにするなどの代謝を支える、健康維持の重要な働きをしています。
そのほかに、
- 過酸化脂質の分解を促す
- 口内炎の予防・改善
- 粘膜や皮膚を健康に保つ
- 成長を促す
- 生活習慣の予防
といった働きがあります。
ビタミンB6
吸収を適切におこなうには、ビタミンB12と併せて摂ることがポイントになります。
核酸の合成を促進することで老化を遅らせます。
タンパク質の吸収を助ける働きのほか、免疫の強化にも関係しています。
そのほかにも、貧血を予防したり、皮膚、髪の毛、歯を健康にする働きがあります。
ナイアシン
ビタミンB3とも呼ばれています。
- 血液の循環を良くする
- 糖質や脂質の代謝を助ける 皮膚を健康にする
- 補酵素の成分になる
- 中性脂肪を減らす助けをする
などの働きがあります。
そのほかに、二日酔いを防いだり、頭痛や冷え性を予防する働きもあります。
ビオチン
ビタミンCの合成に必要な存在です。
皮膚や粘膜の健康維持をたすける栄養素で、脂肪、タンパク質がしっかり代謝するのに必要です。
そのほかに、筋肉痛、湿疹、皮膚炎を和らげる働きがあります。
ビタミンE
過酸化脂質の生成を抑える働きがあることから「若返りのビタミン」と呼ばれることもあります。
中性脂肪やコレステロールなどの脂質が活性酸素によって酸化されたもの。
がんや老化・動脈硬化などを引き起こす。
酸化された脂質の総称で、体にとって有毒となる物質です。
体内で中性脂肪から活性酸素により酸化した過酸化脂質は、細胞の中で新たに活性酸素やフリーラジカルを作り、更なる過酸化脂質を発生させてしまいます。
血管内にたまったLDLコレステロールが酸化して発生した過酸化脂質は、動脈硬化などの原因となります。
また皮脂が酸化してできた過酸化脂質は、皮膚の細胞を傷つけ、色素沈着やシワの原因を作るといわれています。
体内での過酸化脂質を減らすには、活性酸素を抑える役割を持つ「抗酸化物質」が有効です。
体内にあるスーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)やカタラーゼなどの抗酸化酵素のほか、食物から摂取したビタミンCやビタミンE・カロチノイド類・ポリフェノール類などが抗酸化物質として存在しています。出典 過酸化脂質 eヘルスネット-厚生労働省
リン
人間の細胞に存在しています。
体内に存在する栄養素の中ではカルシウムに次ぐ多さです。
からだの成長と修復を助け、健康的な歯と歯ぐきをつくります。
リンを摂り過ぎるとカルシウムが不足する原因になるので、摂取量が増えたら、カルシウムを摂る必要があります。
亜鉛
抗酸化物質を含めた数多くの酵素を構成している要素です。
タンパク質の合成、コラーゲンの形成に必ず必要で、筋肉の収縮にもかかわりが深い。
他にも血液を安定させるなど、からだの安定維持のために働きます。
カリウム
体内の水分を調整したり、心拍を正常に保つために働きます。
それにはナトリウムとのバランスが重要です。
血圧を下げたり、体内の老廃物を排出するのを助けます。
コーヒーに含まれるカフェインと相性が悪く、飲み過ぎるとカリウム不足から疲れやすくなることもあるようです。
米ぬかは栄養素が豊富だし、たくさん食べても問題はないの?
玄米に含まれているフィチン酸は、重金属などの体に害を及ぼす物質を体外に排出する働きがあります。
しかし、同時に鉄や銅などのからだに必要なミネラルも排出してしまい貧血気味になる、などのデメリットもあります。
フィチン酸は米ぬかにも含まれているので、食べる量は少な目から始めたほうがよいでしょう。
こうした知識を持つことで、米ぬかと上手に付き合えるようになり、きれいな肌を保てるようになっていきます。
米ぬかを食事に摂り入れる上手な方法はあるの?
「栄養素の宝石米ぬか」
を食事に活かせたら、体内から美肌をつくり出せるようになります。
摂りすぎて反栄養にならないようにするに最適なのが、ぬか漬けです。
米ぬかに含まれているミネラルやビタミン、脂質、タンパク質などの栄養素が、乳酸菌や酵母によって発酵することで、分解されて(分子が小さくなって)材料の野菜に浸透します。
乳酸菌を摂ることで腸内細菌が増えてお通じがよくなること。
生の野菜と比べても、風味が増してはるかに美味しくなって、量も摂れるようになるのも嬉しいことですね。
美味しくなる=うま味成分が増す=アミノ酸の量が増えて健康・美容に役立つことになります。
漬け床をお湯で溶けば、ビタミンB群が豊富な乳酸菌飲料を手軽に摂ることができます。
そして、新しいぬかを漬け床に加えることが栄養素を追加、補充することになります。
毎日ぬか床を手入れする人は、米ぬかに含まれるビタミンのおかげで、手がきれいだといわれています。
日本人ならではの知恵と伝統が生み出した健康・美容法ですね。
海外で日本食が注目されたり、日本が起源のマクロビオティックが広まっているのは、科学的に見ても和食が優れていることが証明されたからです。
現在は、市販の熟成されたぬか床やぬか漬けのキットもあるので、ぬか漬けをはじめるのも、それほど難しくないですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はいつまでもしっとり肌がつづく秘密を紹介してきました。
本当に役立つことは、誰にでもわかりやすく、かんたんに始められることが出来ます。
わたしたち日本人にとって、最も身近な食材・お米が持つちからで、きれいな肌をたもてることがわかりました。
毎日食べるものでできる美容は安全なので、安心して続けられます。
自分でできそうなやり方を生活に摂り入れて、理想の肌を保つために役立ててください。
次の記事では、米ぬかと大豆を発酵させてつくった美容液を紹介しています。
日本人のDNAが喜びそうです!!
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