【青・紫・白・ピンク】アジサイの花色は七変化 色で変わる花言葉集

あぢさゐの八重咲くごとく弥(や)つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ 橘諸兄
この歌は、橘諸兄(たちばなのもろえ)が読んだもので、万葉集の一首です。
「アジサイの花が八重に咲くように あなたも長く元気でいてください。アジサイの花が咲けばあなたを思い出すでしょう」
作られたのが、天平時代755年ということ。
今から1200年以上も前から、日本人の心をとらえていた花が、
紫陽花(あじさい)。
今も満開のシーズンになると、多くの人が鎌倉をはじめ全国の名所・古刹を訪れます。
今も昔も日本人から愛され続けている花、アジサイ。
今回は色で変わるアジサイの花言葉についての紹介です。
Contents
紫陽花(アジサイ)の豆知識
紫陽花の原産は日本です。
梅雨の時期に良く見かける丸いアジサイは、ヨーロッパで品種改良された西洋アジサイです。
日本には、大正時代に逆輸入されました。
日本と西洋で観賞用に人気が出た紫陽花。
品種改良が進み、一説には3,000種があると言われています。
とても多くの種類があるのですが、咲き方は2種類に分かれます。
・中央の花を囲むように咲く「額咲き」
・ブーケのように丸く咲く「手まり咲き」
があります。
アジサイの名前の由来
もともとは、「あずさい」と呼ばれていたとされています。
「あず」は「集まる」
「さあい」は「真藍・青い花」
が省略され変化した形で、
「真の藍色が集まっている花」といったような意味合いです。
アジサイの学名「Hydrangea/ハイドランジア」は、ギリシア語で「水の器」を意味しています。
アジサイは七色に変化する花
アジサイは、土壌の性質や開花してからの日数が色に変化を及ぼすのが特徴です。
アジサイの花にはアントシアニンという色素が含まれています。
それに土から吸収されたアルミニウムが加わることで花が青みを帯びます。
土壌が酸性の場合、アルミニウムが溶けて吸収されやすくなり、青みの花をつけます。
逆に土壌がアルカリ性の場合、育ったアジサイは赤みの花をつけます。
土壌の酸性、アルカリ性によってアジサイの色が変るのは、酸性土壌だと土の成分に多量に含まれるアルミニウムが水溶性になるため、根から吸収されるからです。
アルカリ性土壌ではアルミニウムイオンは水不溶ですので、吸収されません。
吸収されたアルミニウムイオンは、導管を通って地上部へ運ばれ、ガク片に到達すると細胞内に入り、最終的にはアントシアニンの存在する液胞内に入ります。
ここで、青色錯体となります.
酸性の土壌が多い日本で青色系のアジサイが多く、アルカリ性の土壌が多いヨーロッパにピンク~赤色系のアジサイが多いのはそのためです。
また、花の色がよく変わることから、八仙花と呼ばれることもあります。
青色系アジサイの花言葉
花言葉は「冷淡、無情、高慢、辛抱強い愛情、あなたは美しいが冷淡だ」
日本でよく見かける紫陽花。
梅雨の長雨を耐え忍ぶ姿に、日本の女性が持つ美しさを重ねてきたと言われています。
赤色系アジサイの花言葉
花言葉は「元気な女性」
フランスで生まれた花言葉。
赤系の紫陽花はヨーロッパでよく見られます。
- ヨーロッパの女性の華やかさ
- 気候が快適なこと
をイメージさせる花言葉ですね。
白いアジサイの花言葉
花言葉は「寛容」
広くて優しい心であなたを包み込むという意味があります。
ガクアジサイの花言葉
花言葉は「謙虚、移り気、家族団欒・家族の結びつき」
日本にもともとあったアジサイの原種が青色のガクアジサイです。
萼(ガク)とは、アジサイの花のように見えて、花びらではなく葉が変形した部分が呼ばれていまです。
ガクアジサイの花びらは、中心の蕾に見える部分です。
その佇まいが謙虚に見えることにちなんだ花言葉とされています。
結婚式でアジサイを使うなら
アジサイには「移り気」という花言葉があることから、以前は結婚式で避けられることが多い花でした。
しかし、
- 6月頃に咲くアジサイはジューンブライドにピッタリ!
- 西洋アジサイの丸みを帯びた見た目がブーケみたいでかわいらしい!
- 「家族団欒」「家族の結びつき」という意味もある
といったことから、徐々に結婚式の装飾や演出でつかわれるようになりました。
レトロでアンティークな「秋色アジサイ」
花言葉は「辛抱強い愛情」
アジサイが咲くのは梅雨の時期ですが、そのまま秋まで花を切らずにおいておくと、ヨーロッパ調のアンティークをイメージさせる色合いに変わっていきます。
画像引用元:旧花以想の記
アジサイの季節です。
水の匂いをまとい、しっとりと心を癒やす夏の花もよかった。
秋は、秋はそれぞれに深い色合いがつながって、ヨーロッパ的な匂いを発散するのがいい。
どこか深遠なるものを求めたくなる、このアールヌーヴォーな空気感も、まるでガレのランプを思わせてくれて、あたたかでいい。
枯れても朽ちても、秋はすべてが秋にあらたまる。
すべてすべていいのです。
年をとるのは悲しいけれど 円熟していくのは素晴らしいわ
It is sad to grow old, but nice to ripen. Brigitte Bardot出典 旧花以想の記
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は色で変わるアジサイの花言葉について紹介してきました。
湿気が強い日本の梅雨には淡い色のアジサイが良く似合います。
これから訪れる長雨の時期も紫陽花を眺め、花言葉を思い出しながら、ホッと一息をつける時間をたのしんでくださいね!!
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