ベジタリアンも不安になる・・・きのこの残留放射能はもう安全なの?

食物繊維とミネラルが豊富で、値段もやすい種類もあるきのこ。
いろんな料理に合うことから、食卓に登場する機会も多いのではないでしょうか。
・・・もしもあなたが、きのこが大好きで食べるのをたのしみにしていたり、今日の晩ご飯で食べるつもりなら、食べるのをちょっとだけ待ってください!
311の原発事故で放出された放射性物質できのこが汚染されています!!
野菜だけではなかったんですね・・・
日本のきのこがどれくらい汚染されているのか?
同じように海外の放射能汚染された地域は食材の安全性が元にもどったのでしょうか?
今回はきのこ類の放射能汚染と、えらび方についての紹介です。
Contents
きのこの残留放射性物質はどうなっているの?
ここ最近は、いろんなメディアでも原発事故がもう終わったことのように、話題にされなくなりつつあります。
スーパーには、311以前と同じように見える野菜・魚・肉が並んでいますが・・・きのこの汚染は、以外にも気付かないことがありませんか?
きのこは、他の野菜類よりも放射性物質を集めやすい性質を持っています!!
きのこは産地に限らず放射能汚染リスクがある
野菜などとちがい、産地だけで放射能汚染を特定できないのがきのこの特徴です。
野菜の放射能検出品分布図(2018年)
画像引用元 ホワイトフード
2018年に厚生労働省が発表した放射性物質の検査データをもとに、セシウムが検出された野菜を抜き出し、日本地図に表示された図です。
福島や津波で被害を受けた宮城で高い数値が出ています。
きのこは産地が安全だからといって気が抜けない
きのこの汚染は被災地だけに限定されている訳でなく、思いのほか広い範囲で高い数値が出ています。
きのこ類の放射能検査地図(2018年)
画像引用元 ホワイトフード
新潟や静岡で高い数値が出ていることからも、放射能の被害が大きい地域で生産されたきのこだけが汚染されている訳ではないということがわかります。
2018年に厚生労働省が発表しているデータの中で、最も放射能汚染の数値が高かったきのこは、群馬県のネマガリタケ(2018年6月採取)で、放射性セシウム134が18.3Bq/kg、放射性セシウム137が278Bq/kg、合計300Bq/kg検出されています。
出典 ホワイトフード
野菜とちがい産地で判断できない、きのこ。
きのこが生産されるまでの工程を知ると、その理由がハッキリします。
きのこは放射能汚染度が低い地域でも放射能を検出するの?
きのこの特徴と、栽培される環境が原因をつくっています。
放射性物質を集めやすい、きのこの特徴
特定の生物が特定の元素を蓄積することが知られており、キノコにはセシウムを濃縮する種類があることや、マボヤ等にはバナジウムが蓄積すること等がその例である。
出典 高度情報科学技術研究機構
栽培する原材料に問題もある
きのこの栽培には、原木に種菌をうえつけて栽培する原木栽培と、米ぬかやオガクズ、水をくわえて菌床に種菌を植え付ける菌床栽培の2種類があります。
どちらの栽培方法もその地域の土に直接触れないまま実ります。
土台になる原木や菌床の材料が放射能汚染されていたとしたら、産地に関係なく検出結果で高い数値がでてしまい、きのこが出荷停止になるケースもあります。
野生のきのこは食べないほうがいい!
野生のきのこは繁殖するときに、枯木や落ち葉などを分解して養分を吸収するタイプと、樹木の根などに菌根をつくって養分を吸収する2タイプがあります。
森林に放射性物質が及んでいたら、きのこは養分といっしょに吸収してしまいます。
繁殖しては枯れる・・・をくり返すうちに基準値を超える高濃度の放射性物質を含んだきのこが広がっていくんですね。
もう、きのこ狩りや山菜狩りはおこなわないほうが良いでしょう。
他の国で放射能汚染された地域の食材は安全なの?
原発事故といえば、有名なのがチェルノブイリ。
チェルノブイリの現状を理解することで、日本の未来が見えてきます。
残念ながらチェルノブイリ事故で汚染された地域の食材は、まだまだ安全とは言えないようで、基準値を超える放射性セシウムがブルーベリージャムから検出されています。
画像引用元 YCRMS測定員の部屋
ヨーロッパの汚染が、日本人の食事につながっていた!
1986年のチェルノブイリ原発事故の後、汚染度の高い乳製品、肉、野菜の多くは廃棄されず、薄められて他の食品に加工されたり、基準や検査の厳しくない国に輸出された。
この時期にヨーロッパから日本に輸出された食品からも、高いレベルの放射能が検出されている。●汚染小麦がパスタに
イタリアやギリシャではパスタの原料となる小麦が汚染された。小麦としては放射能汚染の規制値を超えるために販売できないが、パスタ製品に加工すれば規制値を下回ることになっていた。
これを受けて、事故から2年半以上たった後に日本国内で市販された輸入食品からも、高い汚染が検出されている
(中略)
ここで注意しなければならないのは、各食品の汚染濃度だけではなく食品の摂取量だ。
主食となる食品(米、パン、パスタなど)やまとまった量を頻繁に摂取する食品(牛乳など)については、少ない量の汚染であっても年間の放射性物質摂取量で見れば大きな数字になる。
日本がバブルの時期にイタリアンがブームになったそうです。
その時、日本に入ってきたのがチェルノブイリ・パスタと呼ばれたもので、ウクライナ産の小麦が使われていたことが発覚した、イタリア本国ではパニックが起きた・・・
食品の輸入とブーム・・・日本政府と広告代理店がからんでいなければできないことです。
ある日の食事がこんなメニューだったとします。
「ヨーロッパ産の小麦をつかったパスタと、国産のきのこをつかったサラダ」
チェルノブイリとフクシマの両方に汚染された食材を食べてしまうこともあるんです・・・
どんなきのこを選んだら良いの?
最低限、放射性物質の検査をうけて、検出されないきのこをえらんでください。
オンラインの野菜宅配では、安全性と安心を追求して、結果を公表しているところがいくつもあります。
できれば食べないほうがいい
きのこを販売している企業や個人の方針で検査基準値がおおきく異なります。
1bq/kg~3 bq/kgを限界値にしているところもあれば、10 bq/kgとしているところもあります。
「放射性物質不検出」という言葉だけでは安心できないのです。
さらに疑問視してしまう要素が、政府発表。
政府は、福島で放射性汚染をチェックしているモニタリングポストの数値をごまかしています!!
こうしたことからも、きのこ類は食べないほうが良いでしょう。
できるかぎり低い検出限界値で検査をクリアできたものを!
安心できるきのこ類をさがすのは、相当の時間と労力がかかるでしょう。
たとえば、ホワイトフードで販売している北海道愛別産 きのこセットは、菌床(おがくず・水)まで放射能検査したきのこだけを販売しているようです。
ホワイトフードの検出結果は0.5bq/kgで、311以前と同等の安全性を確保しようとしています。
放射能ゼロを求めるのは難しいけれど、正しい知識は必要
311以前の検出限界値のグラフを見ると・・・・
「桑ちゃん、震災前の土壌のセシウム濃度ってどの程度だったの?」という方に、平成22年度4月~6月頃のセシウム137濃度お見せします。
「陸土汚染でND~15(Bq/kg)でしたね。」
「え!今の食品基準よりはるかに低くない!」ってビックリしちゃうね。
まあ、どう考えるかだよね。 pic.twitter.com/aYzrf9zyFx— 桑ちゃん (@namiekuwabara) May 26, 2017
一般的なスーパーで見かける大手メーカーのきのこは、独自基準、自社基準とした検出限界値で検査しており、基準値を公表していないメーカーもあります。
最大手のホクトは公表していません。
雪国まいたけは公表していますが、全品検査ではないようです。
画像引用元 雪国まいたけ
どちらも安全とはいいがたい検査体制です。
「買い物は投票」ということばが示すように、お金を使ってくれる人、財布を握っている人にちからがあります。
消費者が黙っていては、状況がもっと悪くなるでしょう。
常に安全性をはたらきかけていく、意識の高い消費者であり続けましょう!
まとめ
今回は食べものの安全性に関心が高い人に向けて、きのこ類の放射能汚染から、えらび方まで紹介しました。
もっとも安全な選択が、食べない。
次に、放射能検出限界値が限りなく低いきのこ。
その次は・・・食べてるのを避けたいきのこ、というところまでお伝えしてきました。
買い物をする際は、ぜひ今回お伝えした内容を参照してくださいね。
そして、安全なイメージの無農薬野菜にもデメリットがあるというウワサを見たり聞いたりしたことがありますか?
実は「農薬は無農薬より安心できる」というのです。
一番安全なのは無農薬で栽培された有機野菜のはずなのに・・・質の高い生活を求めている人ほど気になるウワサではないでしょうか?
次の記事では、無農薬と農薬にまつわるウワサの真相を調べであるので、つづけて読んでください。